抜きのパターンを製法ごとに種類分けしてみよう。
目次
角丸・穿孔
角丸にはいくつかの方法があります。厚みや大きさによって製法を変えます。
穴あけのことです。2穴のパンチ穴や多数のドンコ穴までたくさんの種類と方法があります。
穿孔機は本来穴あけで使用するものですが、穴あけする場合でも半円あけは特殊なスタイルとなります。
「音声コード付き」をお知らせする機能トムソン抜き
基本的に全判印刷を抜きます。
小ロット、比較的小さな大きさのものを手動で抜きます。
ミシン目を打ち抜き型で入れます。
スジを打ち抜き型で入れます。
ブッシュ抜き
メモ帳やカードなどをまとめて抜きます。
ボグラマ抜き
基本的に冊子や折丁などを全ページ抜く事が出来ます。
仕上りの状態別にみる
- 抜いてから製本する。
- 製本したものを抜く。
- 抜いた後、立体化する。
- 1枚を抜いて完成させる。
抜きには正式な全国的な名称はありません。「トムソン抜き」「ビク抜き」など関西地方ではトムソン型(ベニヤ板に型どった鋼を埋め込んでいくタイプ)から呼ばれており、関東地方ではビクトリア打ち抜き機を使っていることから頭文字をもじった名称であったりと、我々が専門的に仕事をしていてもお客様や担当者様によってまちまちです。
ダルマなどと言われることもあります。
実際に作業を受注する際にも白紙で作ったダミーがないと製法が決まらないことも珍しくありません。
紙の抜き加工物は業界でも少なく、一般的に普及しないのは金額的な部分だけでなく、奇抜なデザイン性を持たせたいデザイナーと作れるけど伝わってこない加工業者との温度差があるためかもしれません。
具体的に画像を見ながら解説していきましょう。
- 印刷物を大きな全判(A全、B半)の状態で抜きそのあとに、折、中綴する方法。
- 印刷物を小さな紙(A4、B5など)に切り分けてから抜き、折・製本する方法。
表紙の4面抜き
2丁製本の状態
このように抜いてから折・製本加工する製品は工程が多く、技術と設備がも必要とされるためいわゆる特殊製本の部類になります。
折る(製本した)あと全抜きする手法は全く別の手法になります。
ジャバラ折した時の全抜き
広げるとこのような感じになります。
このように同じ抜くでも機械、製本がまるで変るのです。
この抜き型に関しては動画を紹介しておきます。折る音が大きいのでボリュームに注意してください。
ボグラマ抜き ダミー
その他に、パンチ穴、角丸、ミシン目なども抜きの部類になります。
一般的にはその他の案件が多く、変形した形を抜くこと自体がレアなケースです。