本文だけを抜く製本も少し変わった製本方法です。本文の途中に抜き加工を入れる例です。抜く形はそれぞれですが、今回はページを上下半分に割った状態の商品を紹介します。
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通常、本文の中を抜き加工することは、製本後に行うことは不可能です。本文の決まった場所に抜きを入れる場合には、中綴製本する前に抜き加工を行います。
ページの上下を切り分ける場合には抜き分をページの真ん中にいれ、切り込み分を余白全体ではなく、一部分までしか抜かない特殊な抜きの製法を行います。
本文だけを抜くとこうなります。
本文抜きの冊子の用途
本文を抜き取ることで、作る側が消費者(見る側)に強いメッセージを送ることが出来ます。冊子を広げることはあっても、文章や画像だけでは伝えきれないことや、どうしても見てほしい、気にしてほしい場合などに利用されることが多いです。本を機能的に使う、上のページと下のページがめくるとリンクするなどの場合も同様です。数字を見比べることにも利用されます。
本文の抜き加工のデザイン
本文の抜く形はページによって変えることはできますか?例えば最初の見開きページを上下分割、次のページをハート形、次のページをダイヤ形などです。
基本的にはどのページを抜く事はできます。ただし、中綴機は4p分割の単位で製本するスタイルとなっていますので、デザインは4p分割のデータが必要です。データが増える=加工賃増となります。更にページも合わせて増えるので、全体の金額は上がります。
どんな形でも抜いた製本はできますか?
どんな形でもできますが、製本機械は必ず紙に触れていますので、機械に干渉しない場所の抜きならどんなものでも対応できます。
本文に抜きを入れるだけで、外からは見えなかった新しい興味がわきます。商品の実寸、イメージを型取るだけで商品効果は抜群に上がります。ページ分割と組み合わせるとただの商品紹介の冊子がクリエイティブな一面を見せることになります。
見た目の効果
本を広げた時のインパクトは絶大です。まず、その本や商品自体に興味をひかせることが大前提となりますが、そこまでたどりつけば、あとは中身を見て購買意欲をわかせることになります。当ラボでも製造的には相当な技術が必要な一品です。
評価
我々加工業者であっても加工品を見ただけで難易度が高く、たいていの製本会社、加工業者が引いてしまう事でしょう。