角丸とは、読んで字のごとく本(冊子、折丁、ペラ)の角を丸く仕上げることです。専門用語的には、角丸、角Rなどと呼ばれています。
角丸画像
そもそも何の意味があってこのように角を丸くするのでしょうか?
目次
角丸をする意味
- 本の角で指を切らない安全性。
- 見た目のやわらかいイメージを演出する。
- 折れ込みを防止する。
角を丸くするだけでするだけでもこれだけの意味があります。更には冊子などをカバンなどにしまい込む際に他の書類にひっかけない安全で機能的な意味もあります。
角丸の種類
- 3㎜~10㎜のR型
- 12㎜などのR型 大型A3版の本、絵本などで使われる場合が多い。
- インデックスのR型
R4㎜の型
角丸の上刃・下刃
角丸の上刃
インデックス部分が丸くなっている
一般的なA4冊子、B5冊子などは4㎜~6㎜くらいのRが多く、A3版のメニュー表などは8㎜~10㎜のRが使われます。また名刺サイズのカード冊子、ポイントカードなどには3㎜のRが多く使われます。
よく使用される事例
安全性を重視するような冊子、例えば幼児向けの本や医療関係の冊子です。
安全性にプラスしてやわらかいイメージを持つためこのような冊子に使われます。
また、複数回ページをめくっても角が劣化、折れない効果もあるため長期保存にも有効です。
病院などで気にしてみると割と角丸仕様は多いですよ。
幼児向けの絵本なども必ず角が丸くなっていますね。
角丸はどのようにしてできる?
- 穿孔機(穴あけ機)に指定寸法の角Rキッドをつけて角を丸く抜く。
角丸の動画
角Rキット
一般的な冊子はこれを使います。角は1つづつ丸くします。
- 角丸機で角を丸く抜く。
角R機
現在はあまり使われていません。機械が古すぎてスピードが異常なほど遅いです。
- ブッシュ抜きで角を丸くする
ブッシュ抜き機
カードやトランプ、かるたなどのぺらもの。小さいものを4つの角を一度に丸くします。
- ボグラマ機で角を抜く
ボグラマで抜く
1度に4か所の角Rが出来、かつ折機や中綴じ機のインラインが出来るため効率はいいが、型代が高い。
- ビク抜きで角を抜く
ビク抜き機
手差しで1枚1枚抜くため、小ロット向き
角丸の価格
角丸の単価は、ページ数、仕様によって大きく異なりますが、基本的な計算方法としては
- 型代(ブッシュ抜き9万円、ボグラマ抜き11万円、ビク抜き1万円)
- 抜き代・・方法、部数によって変動1R@0.50-~@2.00-くらいが相場です。
角丸の評価
評価は当社独自のものです。
角丸は抜き加工の中でも一般的で、多くの書物、印刷加工冊子、カードなどで利用されています。
角丸のデザインの方法
角丸単体の加工で優れたデザイン性を持つことは難しいです。見た目のインパクトもさることながら、どうしても誰でも加工できる、デザインできる印象は強く、「ここが一押し」とは言えないでしょう。やわらかいイメージを持たせる角丸ですので、表紙に抜きを施すような奇抜で女性的なデザインはいかがでしょうか。