会社案内などで見かけるポケット付きのものです。業界的には「タトー」「ポケット」など呼び方は様々で、「タトー」などの用語は業界の人でも?のことが多いです。ポケット自体は単体で作って両面テープで貼るパターンもありますが、一般的には表紙に型を作り貼り合わせします。
目次
タトーとは?
ファイルフォルダーなどについているポケットの事です。クリアファイルのような役割をして何度も取り出しを繰り返すにはとても便利なアイテムです。
タトー見本
タトーは4ページ仕様でポケット部分に2ページ分を数枚出し入れするような設計も多く、会社案内やキャンペーンなどの案内、期間限定品などを入れることもあります。
画像は毎月のカレンダーを中綴じ冊子にしてタトー付き表紙と同時に綴じてあります。
タトーの作り方
タトーには2種類の作る方法があります。
表紙4ページのコーナーにマチ付きのポケットを両面テープや接着剤で手で張り付ける方法です。
ポケット抜き
手間がかかるため大きなロットには向いていません。
ポケット型
この方法であれば、印刷加工までワンストップです。型抜きはオートン抜き、小ロットであればビク抜きでも大丈夫です。
ポケット付き表紙型
例えばA4サイズのタトー表紙4色135Kを1,000部作るとしましょう。
表紙とポケットを分ける場合
表紙印刷枚数 250枚
タトー印刷枚数 125枚
予備枚数 各200枚
用紙合計 775枚
刷版 表紙4/0 ポケット4/0 8版
印刷台数 2台
ここまで用紙代金・印刷代金・刷版代金が下ごしらえとして発生してます。用紙の計算は変動として㎏あたり@170 一連必要となるので¥22,950-
刷版は@4,000×8 ¥32,000- 印刷台数 @20,000-×2 ¥40,000-
下ごしらえで¥94,950-かかります。
これに断裁代、ポケット抜き代、ポケット型代、貼り付け代、表紙折代がかかります。
型代 ¥15,000- 抜き代 ¥15,000- 断裁・貼り付け¥20,000-
折代 ¥12,000-
加工代金合計 ¥62,000-
トータル ¥156,950-かかります。
表紙とポケットを同時に抜く場合
表紙タトー印刷枚数 500枚
予備枚数 300枚
用紙合計 800枚
刷版 表紙4/4 8版
印刷台数 1台
ここまで用紙代金・印刷代金・刷版代金が下ごしらえとして発生してます。用紙の計算は変動として㎏あたり@170 一連必要となるので¥22,950-
刷版は@4,000×8 ¥32,000- 印刷台数 @20,000-
下ごしらえで¥74,950-かかります。
これに断裁代、ポケット抜き代、ポケット型代、貼り付け代、表紙折代がかかります。
型代 ¥15,000- 抜き代 ¥15,000- 折代・貼り付け¥15,000-
※インライン加工のため
加工代金合計 ¥45,000-
トータル ¥119,950かかります。
なぜこのような差が出来るのでしょか?
- 用紙代、刷版代は変わりません。印刷台数が1台減ることのより、加工前工程の料金に変動が起きます。
- ポケット付きの加工は、断裁も同時に抜き加工で行います。更に折・貼り付けは1度にインラインで行うために料金が変動します。
- 面付を考え印刷台数を抑えながら、加工までトータルでコーディネートするとコストパフォーマンスに優れた案件になります。
用途
クリアファイルの代わりにもなり、会社案内、店舗案内などで多く使われています。また、ポケットに入れる内容物を季節ごと、配布先ごとに変えられるメリットもあり、非常に使い勝手の良い便利な製品です。厚めの紙を選択したり、PP貼などで強度を持たせることにより、長い時間使用できます。冊子とは違い、配っても中々捨てられない要素もあるので、お得感はあると思います。
- 会社案内
- お店案内
- 製品案内
- カレンダー
- メモ帳
こんな使い方も
タトー付きの表紙に本文を中綴じして綴じ込むことが出来ます。最近では売り物のアイドルのカレンダーなどでよく見かけます。ボリューム感もあり、メモなどを挟み込む大変機能性に充実しています。
データの作り方
データの作り方は他の抜き案件と変わりませんが、A4の寸法の印刷物などを挟み込む場合、のどから小口までの寸法を214㎜にする必要があります。
また、印刷が入った場合、仕上りトンボよりも大きく塗り足しも必要です。これは他の印刷物でも一緒です。
寸法に注意!
タトーの評価
タトー自体の評価はさほど高くありませんが、機能性に優れていてクリアファイルと比較しても大変エコです。持続可能でよりよい世界を目指す国際目標でもあるSDGsの対象ではないでしょうか?