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製本にもAIの時代がやってきた

リアルとデジタルの融合

令和3年1月8日、製本機(中綴4鞍)に新しくフィーダーカメラを設置した。なんと製本機の検査カメラ装置とはまるで違う「AI搭載」の巻ら装置だ。時代の流れなのだろうか?製本機、製本スタイルは進化スピードが遅くアナログの製造部類に入る産業であった。しかし、今まででは考えられないほどの処理能力と高精細な検査が実現できるようになった。このコロナの時期にやるべきことは、仕事探しでなく社内整備、そして加速するデジタル対応と経営者の考え方の見直しをすることだと改めて思った。筆者自身もリアルなモノづくりの精度を追求する探求心は持っている方だが、数年前からはリアルとデジタルの融合に取り組んできた。そして会社を経営する立場になってからは完全にリアルとデジタルの融合、そして省力化と省人化をテーマとしてきた。様々なデジタル機器も利用しスマートファクトリーを目指してきた。途中、心が折れることも何度もあったが、やはり自分の思う時代の流れが現実にやってきた瞬間でもあった。

我々の産業は、デジタル化の加速とともに傾斜角度を大きくして下がる産業と言われている。実際にそうだと実感している。しかし、我々は洗濯機が二層式からドラム式、全自動式、乾燥機付きと進化して一緒に手慣れてきたように、デジタル化した進化スピードに追い付いていかないといけない。

スマホなんて必要ない、俺はガラ携で十分だと言っていたおじさんたちは今はスマホでSNSをしている。なんだかんだ言っても時代には逆らえないのである。

今回のこのカメラ、㈱ノーム社製のDUO4の増設にあたっては社長はじめ社員様との綿密な計画のもと達成できた事業である。心から感謝している。そして何より当社としてもそうだが何より私個人の考えていたスマートファクトリー達成の階段を1つのぼれたことが何よりうれしい。そしてこの事業は同業、または印刷業界全体に伝えていかなくてはならないとも考えている。私自身としては印刷製本を飛び越えて異業種にも使える仕組みであり、設備と考えているが・・。

DUO4

DUO4とは
  1. AI機能搭載の画僧処理を行う産業設備ライン専用の検査
  2. 1PCで60台のカメラを制御できる
  3. 色絵柄によるカラーマッチング
  4. 分割判別ができるためより精度の高い判別実現
  5. エラーの発生履歴がどのタイミングでどの場所で発生したのが追える完全トレースアビリティの強化システム
  6. NGの自動排出標準装備
  7. 大型ディスプレイにより視覚化

簡単にはこんなところだが、実際に使用してみるとわかるが、タッチパネルの簡易操作、セッティング時の簡素化などにより効率に関しても今までの検査カメラと大きく異なる。

大型モニターでの視覚化

判別点数評価

当社の場合、4鞍設定のためカメラ画像の迫力には欠けるが、オペレーター、作業者がふとした瞬間でも目に触れるためカメラの稼働状況が把握しやすい。

複数画面になっても見やすさは損なわない。60カメラの処理を1PCで行うCPUを搭載しているため処理が遅れることはない。

検査中の画像は見る側が長時間見ていられるほど飽きさせない動きである。100点満点評価数字も同時に出されるため瞬時の識別が一目瞭然である。

エラー画像の履歴

エラー画像の履歴は、どの箇所で開始から何枚目で発生したかを追うことが出来る。もしかすると、このトレースアビリティの仕組みは製本業界にとってこの先必需になるかもしれない。業界の一歩先行くことで、営業に幅を持たせお客様からの信用を得ることができるだろう。もちろん使う側の質の問題もあるが、設備導入で人間のスキルがアップするケースも多いには事実である。

検査数量やエラー数量が各カメラ毎にわかる。

このあたりはIOT化への第一歩だろうか。履歴を細かく解析し、エラー画像の履歴のみならず各カメラの正常値までとることができる。事務所のデスクと連携すれば会社全体のカメラ設置個所のエラーが管理者が事務所以外、リモートでもできるのである。予算の関係もあるので実現は先になるが、これがスマートファクトリーの入口だと思う。

PC自体は大型のHDDを積んでいるため履歴は3年から5年分くらいはレコードできる

今までのカメラではSDカードの差し込みなどで履歴を取り出していたが、DUO4ではレコードとしたままで十分対応できる。またPC自体は大型の丈夫なボックスにしまい込んでいるため機械の後ろ側のデッドスペースでセキュリティも万全である。

カメラ位置はフィーダー裏でもギャザリングチェーン上でもどこでも対応可能。

当社の場合、今回はテスト的にフィーダー上でつけてみたが、実際にはギャザリングチェーン上でもいいかもしれない。当社の場合は他の検査装置をこの場所につける予定もあるので今回はこのようなスタイルを採用した。ほかの検査装置に関しては㈱ノーム様と現在試作中である。乞うご期待。

DUO4を体験

DUO4の実装動画をご覧ください。

当社では、DUO4の稼働状況、オペレーターのレビューを行う予定になっています。製本している商品の情報漏洩防止の観点から予約制としています。

日程に関してはご希望に添えない場合もございますのでご了承ください。

予約は希望日時を入れてお問い合わせフォームからお願いします。